シイラ好き、オフショアキャスティング好きが
相模湾に大集合!

大型、良型シイラが乱舞!
平塚CUP2024

シイラフィッシングのメッカ、相模湾。ライトキャスティングタックルで連日攻められているシイラを、テクニックを駆使して狙う相模湾シイラゲームは、この地ならではの楽しさがありファンも多い。そんなシイラ狙いの大会「平塚CUP」が昨年に続き開催。シイラ好きの熱いアングラーが技を競いあいつつ楽しんだ。

大型、良型シイラが乱舞!<br>平塚CUP2024

シイラのメッカ、相模湾ならではの楽しさ

シイラキャスティングは、オフショアキャスティングの技を磨くのに最適な釣りである。船からあらゆる方向、アンダー&オーバーの構えで流れ藻や流木、シイラの目の前にピンポイントでルアーを送り込むキャスティングの技術、様々なルアーを動かすアクションテクニック、喰わせの間とフッキング、引きが強く、左右に走る大型シイラの動きをいなすファイト、船べりでの魚の誘導、ランディングのタイミング、そして使用しているタックルの能力を最大限に活かすセッティングなど、様々なものを身に付けることができる釣りだ。記者のこれまでの様々な人の釣り見てきた経験から、シイラフィッシングが上手な人は、他のオフショアキャスティングも上手い。

相模湾のシイラは、他のエリアのシイラキャスティングと比べると攻略するのが難しい。新群れなどは簡単に釣れることもあるが、連日多くの船がシイラを狙っており、すでにたくさんのルアーを見ている大型のシイラは、簡単には反応してくれない。しかし、それをあれこれ試しながら対峙していく楽しさがある。そんなシイラゲームを毎年楽しんでいる人から、これからシイラゲームを楽しみたいという初心者まで、去る2024年7月13日に平塚に集合。90名ほどのシイラ好きアングラーが集まり「平塚CUP2024」は開催された。

ちなみにこの大会のはじまりは、神奈川県海老名の居酒屋「酒房 丸順」のスタッフがシイラ好きのお客さん、仲間を集めて相模湾で毎年大会を開いていたのだが、より大会を大きくして開きたいという想いで、昨年から多くの参加アングラー、ゲスト迎えて開催。ゲストには、オフショアゲームのレジェンドでありテイルウォークのテスターである北村秀行さん、同じくレジェンドの村越正海さん、マングローブスタジオの上屋敷隆さん、パームスの石井修二さんを迎え、盛大に開催されたのである。参加者は、個人、釣り仲間で数名、クラブメンバーと様々。平塚港を母港とする庄三郎丸、庄次郎丸、浅八丸の5隻に分かれて出船した。

各船、アングラーたちはシイラを皆で探し、そして潮目、流れ藻を次々と探っていった。タイミングをみて、次々と探っていくことが重要。

当日の模様

さて、当日の模様はというと、今年はシイラの平均サイズが良いことから、盛り上がる大会になると予想された。ただ前日の天気予報では雨は午後まで降らないものの曇り空で、気温も低めというもの。そのため「シイラを探しにくい」「活性が低い」のではと思われた。しかし、その予想は大きく変わった。沖は終始晴天となったのである。

記者はこの日、大会スタッフのサプライズ・椙尾和義さん、北村秀行さんとともに庄三郎丸に乗船。港を出た船は、まず相模湾の西側海域に舵を向けた。しばらくすると、川から流れてきたものの流れ藻を発見。潮目に沿って続いている。シイラゲームでは、漂流物、流れ藻、潮目がポイントとなるが、漂流物、流れ藻においても善し悪しがある。漂流物は、貝が付着している長く漂流しているものが良く、流れてきたばかりのものにはシイラの着きが悪い。また、流れ藻もゴミなどが混ざった大きいものが良く、川から流れてきたばかりの細かなものはシイラの着きが弱い。ただ、それらにも数は少ないもののシイラは着いているため、根気よく探っていくことが大切である。

この時の流れ藻は、まだ流れてきたばかりの様子。船は流れ藻に沿ってゆっくりと進みつつ、参加者は丹念に探っていった。時折、単発、数匹でシイラの姿は見えるが、まだ陽射しが弱く、シイラが沈み気味で反応が悪い。しかし7時30分頃から、強い陽射しが差し込み、同時にシイラの活性も上がってきた。そして船中1匹目がヒット! するとそのすぐ後にまたヒット。幸先よく1mクラスの良型がキャッチされた。そしてそこからポツリポツリとヒットが続いた。シイラの数は少ないが、ヒットしてくるのはどれもメータークラスだ。

ヒットしたのは、いきなりこのサイズ。この1匹で、この日は大型シイラが多くヒットすると予想できた。

船は西側を流し、流れ藻が切れたところで、相模湾の中央方面に舵をきり探索。ただこちらは潮色も悪く、シイラが着きそうなゴミも少ない状況。水面をフラついているシイラを皆で探していく。

その後は、江の島真沖あたりから岸方面に進みつつ探索していき、浮き魚礁も探っていく。そしてその移動中にカツオの群れを発見。大会の対象魚ではないが、美味しい魚だけに船内が沸き立ったのは言うまでもない。さらにイワシ団子に着いたカツオ&シイラを発見。そして数匹のシイラ、カツオを追加して帰港時間を迎えた。爆釣まではいかないまでも、ヒットするシイラのサイズが良かったことから、船内は都度都度で盛り上がったのだった。

しっかりと固められたイワシ団子。チャンス到来!

イワシ団子では、多数のカツオとともに、シイラもキャッチ。しばし熱い時間が訪れた。

捕食されていたのはこのクラスのカタクチイワシ。10~12cmのシンキングプラグがジャストサイズ。

優勝は立派なサイズのオスシイラ

各船帰港とともに話を聞いていくと、どの船も同じような釣果、様子だったようだ。メーターオーバーも多数キャッチされていた。そして今大会の優勝に輝いたのは、全長124cmを釣り上げた松山さん。村越正海さんが代表を務めるシーバスファイティングクラブのメンバーだった。ヒットルアーはマヒジャーク。ちなみに2位は1m14cm、3位は1m13㎝、4位、5位は1m11cmという好釣果だった。結果発表の閉会式では、入賞者、レディース賞、他魚賞、船賞と多くの賞品が参加者の手に渡り、大会は無事幕を閉じた。大会を終え、その様子を振り返ると、ただ競い合うだけでなく、とにかく皆がシイラゲーム、そして大会を楽しんでいたという印象。これからこの大会がどんどん大きくなり、皆でシイラフィッシングの楽しさを共有できるようになればと思う。今から来年の開催が楽しみだ。

優勝した松山さんには、ツインパワーとともに、多くの賞品が贈られた。

閉会式では、北村秀行さん、村越正海さんが、シイラゲームの楽しさを語ってくれた。

まとめ:アングラーズタイム編集部
協力船:
庄三郎丸 https://www.shouzaburo.com/
庄治郎丸 https://shojiromaru.net/
浅八丸 https://asa8.net/

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