ルアーの性能を引き出す、専用設計!!
考え抜かれたコンセプト
クロマグロ専用トレブルフック
STX-71BLUEFIN TUNA
いまや100kgオーバーのクロマグロも夢ではない。その実現を支えているのが、タックルの進化である。そして、その中でも熟練アングラーほど重視するのが「フック」の存在だ。カルティバが送り出す「STX-71 BLUEFIN TUNA」は、クロマグロ専用に設計されたスペシャルなトレブルフック。そのコンセプトと実力に迫る。

“最先端”のフックと断言できる理由
極限まで曲げても折れないロッド。常識を覆すドラグ性能を備えたリール。驚異的な耐久性を持つPEライン。信頼性の高いノット。そして、マグロの本能を刺激し、バイトを誘発するルアー。そのルアーに装着されるフック……。
現代のマグロゲームにおいては、どのタックルも100kgを超える巨体とのファイトを見据え、強度・耐久性ともに限界を追求した設計がなされている。そして、それらを成立させているのは、アングラーとメーカーが積み重ねてきた膨大なトライ&エラーの歴史にほかならない。いまや多くのアングラーが、100kg、さらには200kg級のマグロと真っ向勝負できる時代となったのだ。
そんな最前線に投じられたのが、カルティバの「STX-71 BLUEFIN TUNA」である。100~200kg級のクロマグロとの対峙を見据えて開発された、“現時点での最先端”と呼ぶにふさわしいトレブルフックだ。
“最先端”というキーワードに強くこだわる理由は、カルティバ公式サイトに記された、次の一文にある。
「※本モデルは現時点での実用かつ試験的にデザインされた暫定的なフォルムであり、今後の進化においてフォルムデザインも変わる研究モデルフックとなります。」
この一文には、現場で得られる新たな知見や実績をいち早く製品に反映し続けるという、開発現場の“攻めの姿勢”が色濃く表れている。
実際、カルティバ企画営業部の藤岡裕樹氏は、STX-71の販売について「2025年から2年間の限定発売を予定している」と語る。なぜ期間限定なのか? それはこのモデルが、過去3年にわたるフィールドテストの成果を結晶化したものであり、タックルがさらに進化すれば、それに応じてフックも変化させていくべき、という前提があるからだ。変わり続けるマグロゲームの最前線。そのなかでSTX-71は、“現場主義”と“未来志向”を体現する、まさに実戦投入型の研究開発モデルなのである。

動画ではカルティバの企画営業部・藤岡裕樹さんが詳しく解説している
【製品紹介動画】STX-71 BLUEFIN TUNA
コンセプトは“喰わせる”ことを最優先に
フックは、魚と唯一“直接コンタクト”するパーツである。どれほどロッドやリール、ラインが進化しても、最終的に魚を獲るのはフックだ。だが、100kgを超えるクロマグロを獲るために、単純に“強いフック”を作ればよいかというと、話はそう単純ではない。
大型のフックになればなるほど、その重量や水の抵抗がルアーの動きに悪影響を及ぼす。ルアー本来のキレが失われ、結果的にバイトを得られなくなる。このジレンマこそが、マグロゲームの難しさであり、フック開発における最大の壁だった。
「ルアーが主役、フックはその動きを邪魔しない」。これこそが、STX-71 BLUEFIN TUNAの根幹にあるコンセプトだ。
このフックは、「掛けたら絶対に伸びない・曲がらない・折れない」といった“過剰な強度”を追い求めてはいない。むしろ、軽量化というアプローチによって、ルアーのアクションを最大限に引き出すことを目指している。
使用ルアーならではの自然な動きを演出し、そして違和感なくバイトに持ち込む。その先に待つ100kgオーバーとのファイトを成立させるために、“喰わせ重視”という哲学がこのフックに込められているのだ。

巨大マグロをターゲットにしているのにもかかわらず、単純に線径を太くしているだけではない。ルアーの動きをスポイルすることない設計。ショートシャンク、ラウンドベンド、カーブポイントというのがフックデザインの特徴である。
フック強度を最大限に活かす“カーブポイント”形状
フックが伸ばされる最大の原因、それは、掛かりの浅さにある。しっかりと貫通していない状態、つまり先端部分だけで重量や引きに耐えようとすると、そこにテコの力が働き、フックは簡単に伸びてしまうのだ。
クロマグロの口は大きく、そして硬い。特にファーストコンタクトがカチカチの歯や骨に当たった場合、刺さりきらずにフックが破壊されるリスクは高まる。この課題に対し、STX-71 BLUEFIN TUNAが採用したのが、「カーブポイント」というフック形状である。
カーブポイントの最大の特徴は、一度掛かればズブズブと深く刺さっていくこと。ストレートポイントのように瞬間的な掛かりではなく、フックが口内で滑りながらベストな掛かり所を“探し”、深く捉えるイメージだ。マグロでいえば、もっとも深く刺さりやすいカンヌキの部分がそれにあたる。ここをしっかり捉えることで、フック全体が深く刺さり、強度のロスを限りなく抑えた状態でファイトを継続できるようになる。
つまりSTX-71は、単に強いだけのフックではなく、「確実に掛け、最大限に貫通させる設計」によって、その強度を“出し切る”フックなのだ。

カンヌキをしっかり捉え、フックの奥深くで身を保持している。この状態が理想的。
【製品情報】STX-71 BLUEFIN TUNA
https://www.owner.co.jp/search/37432/