瀬川良太が一年間ポッパーを投げ続けた結論
新時代ポッパーの登場
ダイワから新たにリリースされたソルティガ フロッサー170Fは、使うフィールドやシチュエーションを選ばず、使い手さえも選ばず、泡を纏うアクションを演出可能なポッパーだ。開発に携わった瀬川良太さんは、「ポッパーはエサよりも、ダイビングペンシルよりもサーチ能力が高い」と言う。広く探るため、飛距離にもこだわった実践的ポッパーの凄味とは…

ポッパーの重要性を再認識する時代へ
「ソルティガフロッサー170Fは、安定した飛距離が出せるため、ヒラマサ、GT、マグロ、どんなターゲットを狙っても頼りになると思います。僕自身はロックショアの釣りで使うことが多いですが、ルアービルダーという視点から見るとオフショアでも使ってもらいたいですね」と瀬川良太さんが語るのは、飛距離と浮力にこだわった新作。従来のポッパーのように潜るタイプではなく、新時代のポッパーともいえる浮き上がりが早いポッパーだ。
この設計には瀬川良太さんが携わっているが、具体的には背中に浮力を持たせて潜りづらくし、潜ったとしても早く浮き上がる。それによってアングラーが気持ちのいいリズムでポッピングできる。深く潜るタイプの場合、浮き上がりまでの時間を待つ必要があり、それがリズミカルなポッピングを阻害するが、それがないのが特徴となっている。

2/0のトレブル2個にするとハイレスポンスで軽快に使える。3/0のトレブルフック2個にも対応するが、瀬川さんのオススメは3/0のトレブルに5/0のシングルのセッティングという。

背中に浮力を持たせる形状にすることで、リズミカルでテンポのいいポッピングが可能になった。
絶対に妥協しなかった飛距離
フロッサー170Fがこだわったのは、カドラー同様に安定した飛距離を作って誰にでも飛ばせるルアーということ。特に横風に対してバランスを崩さない設計なのが特徴。そのデザインを明かすと、テール側にウエイトを集中させ、形状をカドラーのように細くすることで風を切り裂いて飛ぶというもの。ちなみにテストではPEの8号を使用しても行い、太糸使用でも十分な飛距離が得られることが実証済だ。

テール側にウエイトを集中させ、カドラー同様に絞り込んだ形状にして風を切り裂いて飛んでいき、誰でもストレスなく投げられるようにしている。
キレイな微細泡が出るカップ形状
「キレイな泡がどれだけ効果的なのかは魚に聞いてみなければわかりませんが」と言いつつ、ポッピングが上手くできたときの目安になるのが泡であることは間違いない。
だが、実はこの泡にも瀬川さんのこだわりがあり、経験上大きな泡は消えるのが速く、ルアーを隠すスモーク効果をより長時間作れるのは、細かい泡だという。その泡を作るために、カップの厚さやラインアイの位置、浮き姿勢にこだわり調整を行った。その調整ために、金型を3回やり直したというほどの徹底ぶり。もちろんその結果、瀬川さんが理想とするポッパーが出来上がったことはいうまでもない。
今年のキハダ開幕はもうすぐ、そして遠征のGT、各地のヒラマサキャスティングの準備は、進んでいるだろうか? 3月にリリース予定となっているので、発売されたらすぐに入手しておきたい。

カップ形状は上部を深く、下部を浅くすることで微細泡を発生させる。

レーザーインパクトは、高輝度反射光を多方向に放つ。夜間や日陰のわずかな光でもベイトライクな輝きでアピールする。カラーはノーマル、レーザーインパクト合わせて全10色。ウエイトは71g。本体価格3,000円、3,200円で発売。
ソルティガフロッサー170F
https://www.daiwa.com/jp/product/winy2fc