秋から各地でさらに盛り上がるサワラゲーム
BLJ=ブレードジギング専用ロッドがデビュー
シャウト!から2モデル!
ブレードを備えたジグをキャストし、斜め引きの高速リーリングで誘うブレードジギング。昨年から一気に全国に広がった釣法だが、そのBLJ専用ロッドがシャウト!フィッシャーマンズツールから発売された。その性能について、シャウト!小野誠氏に話を聞いた!
BLJブレードジギングについて
山口県岩国が発祥のサワラ釣りが昨年いっきに全国へ広がった。この釣りは、小型ジグのテールにブレードを装着し、そのジグをキャストして広く探るというもの。キャストしたジグをボトムまで沈め、スピーディーなただ巻きで誘う釣法だ。この釣りは、岩国沖の船長、アングラーの間で、小型の青物(ブリの幼魚)のヒットを避けつつ、サワラをヒットさせられることが分かり定着。それが日本各地のサワラフィールドに伝わったのだ。
そしてそんな釣りにいち早く着目し、開発期間を経て昨年の8月に専用ジグ・ブレードショーテルを発売したのがシャウト!フィッシャーマンズツールだ。開発提案者のシャウト!スタッフの小野氏は、自らブレードショーテルをサワラ釣りが盛り上がる各地のフィールドに持ち込み、そして実績を重ねてきた。と、同時に開発を進めていたのがBLJ専用ロッド。ブレードジギングに特化したロッドはこれまでに無く、ライトジギング用やシーバスロッドを流用しているアングラーが多いのが現状。ミノーもジグも使える流用ロッドではなく、ミノーを使うことを排除したブレードジギング専用ロッドだ。それが、今シーズンに2種発売となったのだ。
高い汎用性を持つBLJ BOOSTERと浅場攻略のモデル
「ブレードショーテルのテストの時期、そしてロッドが出来上がるまでは、うちで既に発売しているスローピッチ用「セデュースSPJライダー」のブランクをスピニングに変更して使用していました。意外にも、このモデルが様々なエリアで使用してみて、使いやすかったのですが、今回の1つめのモデル・セデュースBLJ BOOSTER(ブースター)は、6フィート6インチのブレードジギングで使いやすいようにブランク変更を施したものになります。もう一方のセデュースBLJ GUNNER(ガンナー)は、7フィート1インチの長さで、浅場でより広く探れるようにキャスト性能を高めたモデルになります」
小野氏が、各地のサワラフィールドを釣り歩くうえで、そのエリアやシーズンによって、探る水深が異なるということが分かった。水深40m、50mのエリアもあれば、さらにそれより深い水深を探ることもある。結果、深場では使用するジグも重くなる。重めのジグで、ファストリーリングを繰り返すのは、手首、腕に負担がかかる。そこでBLJブースターは、グリップエンドを脇に挟める長さに設定。これにより、楽に、毎回安定したファストリーリングを可能にした。また、巻いて誘うのがメインとなることから、ブランクの張りはあまり強く出さずに、バイト時にすぐにティップが追従するように設計したという。6フィート6インチの長さは、大型の乗合船においてアンダーハンドのキャストをしなければならない釣り座の場合にも効率よくキャストができ、サワラを狙うことが可能だ。
浅場攻略で軽量ジグならBLJ GUNNER
もうひとつのモデルが少し長めの7フィート1インチのBLJ GUNNER(ガンナー)だ。
「岩国沖でのブレードジグによるサワラ狙いは、水深が浅く、使用するジグも30g、40gが多く、ジグを竿先の反動を利用して『ピシッ!』とキャストして広範囲を探っていく釣りです。このサイズのジグなら、肘までの短めのグリップでキャスト&高速リトリーブを繰り返しても、腕への負担は少ないことから、ボートシーバスで使用されるようなモデルを多くの人が使用しています。そのようなモデルのほうが、手返しが良いでしょう。BLJガンナーも、使いやすさから肘までのグリップ長に設定しています。ただ、通常のシーバスロッドは、若干張りが強いものが多い。ブレードジギングでは、そこまでの張りは必要ではなく、逆にバイト時、ヒットしてから追従するティップが必要と感じ、そのようにブランクを設計しました」
もちろん岩国沖での釣り方から完成に至ったモデルではあるが、例えば東京湾の湾奥などの浅場狙いで30g、40gのジグをより遠くまで飛ばし、広く探る状況では強い味方となる。ちなみに、ガンナー、ブースターともに、チタンガイドで軽量に仕上がっており、高速巻きでもティップがブレにくいブランクを採用しているという。性質の異なるモデル。自身が釣行するフィールドで、この2本があればストレス無くブレードジギングが楽しめる。ぜひこの秋からのシーズンも、良い釣果を得てほしい。