参加者100人規模で開催!

大型シイラが多い2023年相模湾で、特大シイラが優勝魚に!
大会「1st Hiratsuka cup」×ひらつかシイラプロジェクト

過去、盛大に開催されたり、数多く開催されていた相模湾を舞台にしたシイラ大会。シイラの減少や、乗合船の減少、そして新型コロナなどで大会は減少してしまったが、2023年「1st Hiratsuka cup」×ひらつかシイラプロジェクトという名で、シイラフィッシング好きが集まり大会が企画された。その模様をお伝えしたい。

大型シイラが多い2023年相模湾で、特大シイラが優勝魚に!<br>大会「1st Hiratsuka cup」×ひらつかシイラプロジェクト

相模湾シイラフィッシング愛好家と魅力

国内のオフショアフィッシングの歴史の中で、キャスティングゲームの発祥の地、ターゲットと言える相模湾のシイラゲーム。キハダの相模湾への回遊が始まったことで、シイラフィッシング人気は以前よりは減少したが、今なおシイラフィッシングを毎年楽しんでいる人も相模湾では多い。その理由は、専用タックル、シイラフィッシングに合ったタックルを使用することで、シイラならではの力強い引きを堪能でき、そして何よりシイラの追う姿、捕食した瞬間を見て楽しめることにある。また、相模湾のシイラは連日攻められていることで、どのエリアのシイラよりも難しい。そこでテクニックによって釣果の差がつくのも相模湾シイラの面白いところ。ルアーキャストの飛距離やキャスト位置、ルアーの動かし方、ヒットしてからランディングに至るまでのロッド操作やリーリングのテクニック、そしてシイラを見つける目の良さ、僅かな水面の変化を見つけるなど、あらゆる技術を身につけることで釣果は増すのである。キャスティングゲームのあらゆる要素が、このシイラフィッシングには詰まっていると言われるが、それはまさに正解。シイラフィッシングが上手いアングラーは、キハダやヒラマサキャスティングも上手いアングラーが多く、魚とのやりとりもスムーズに行える人が多いのだ。そんなシイラフィッシング好き、腕自慢たちが、2023年7月16日に平塚の会場に集合した。集まったのは、100人以上だった。

ちなみにこの大会のはじまりは、神奈川県海老名の居酒屋「酒房 丸順」のスタッフがシイラ好きのお客さん、仲間を集めて相模湾で毎年大会を開いていたのだが、新型コロナにより大会をここ数年は中止しており、コロナ騒ぎが収束したことから、より大会を大きくして開きたいということから、平塚に通うシイラ好きアングラーが協力して開催されたもの。ゲストにマングローブスタジオの上屋敷隆さん、パームスの石井修二さん、オフショアゲームのレジェンドでありテイルウォークのテスターである北村秀行さんを迎え、開催となったのである。

ちなみに今年の相模湾シイラは、例年に比べ乗合船スタート直後から多くキャッチされ、さらに大型が多い。果たして誰がどんな大型を手にして優勝を手にするのか?

ひらつかタマ三郎漁港駐車場に併設された公園にて、朝の挨拶。105名の参加者が集合した。やはり大人数の大会は、楽しい。

大会当日は風に悩まされる展開

早朝、平塚港にある「ひらつかタマ三郎漁港駐車場」に参加者たちは集合。船は平塚庄三郎丸の大型船が5隻用意され、それぞれ希望の船に名前を入れていく。開会式では、主催者側からの挨拶、ゲストアングラーからの挨拶があり、そしてスタート。
ゲストの上屋敷さんからは「一昨日に試し釣りで出たが、シーズン初め頃よりは難しくなっています。ただ、潮目にいいサイズが見え、フレッシュなシイラはシンキングだけでなくトップにも反応してくれます。魚は今日の天気では見えづらいかもですが、水温は24℃ほどで、ベストシーズンですので皆さん楽しんでくください」とのコメント。魚が見えづらいというのは、この日は南西の風が少々強く吹いていたからだ。出船できる状況であるが、潮目が分かりづらく、フラツキのシイラなども探しにくい。パヤオや大きめの漂流物などが、釣果のカギとなるだろう。

記者は、上屋敷さん、北村秀行さんが乗る18号船に乗船した。そして出港後は西側を目指した。真鶴沖などで、伊豆半島の風裏に入る作戦だ。ただ、風裏に入っても風が回って入ってきており、潮目などは見にくい状況。カニ籠の浮きもの、パヤオを探るもののシイラの姿が見えない状況が続いた。途中、他船からの無線に耳を傾けると、どこも風で苦戦している状況だった。結局、我々の船は小型シイラが一瞬追ってくるのを見ただけで、ヒットが得られないまま終了。この状況では仕方がないと皆、納得した。

我々の18号艇は、真鶴方面から岸沿いに北上。沖は波が高く、岸沿いは潮色が悪い状況。なかなかシイラに出会えない。

「1st Hiratsuka cup」×ひらつかシイラプロジェクト

他船も苦戦している様子。シイラのベストシーズンなのだが、天候によりなかなかこれといったポイントがないのだ。

厳しい状況の中、ワンチャンスを手にした

港へ戻り他船も含め状況を聞くと、大小合わせて14匹のシイラがキャッチされたとのこと。風の影響がありながらも、前日に良かった東エリアに行った船は、少ないながらもチャンスがあったようだ。帰港した参加メンバーは、大会本部の横に設置されたキッチンカーで提供されるシイラフライカレーを食べ、集計を待つ。ちなみにこのキッチンカーのシイラフライは、平塚漁港が進める「平塚のシイラプロジェクト」のひとつ。このプロジェクトは、市内事業者と連携して地域活性化につなげたり、小学校給食の食材として使用して食育に取り組んだりといったもの。そのため、今回の釣果の一部はキープして小学校へ提供されることとなっていたのだ。

さて、大会のほうの結果だが、3位は藤木杏奈さんの全長104cm。2位は長谷川泰平さんの全長119cm、そして優勝は断トツの長さで全長139cm、14.5㎏の立派なオスシイラをキャッチした鈴木守さんが手にした。このサイズは、多くの参加者を驚かせた。鈴木さんは庄三郎丸の常連であり、これまで多くの大型シイラをキャチしてきたアングラー。3番パヤオで、着水後のワンアクションで喰わせたという。この日、2投目のキャストで喰わせたとのこと。ルアーは、パームスのギグ。ラインはPE1.5号のタックルだったため、慎重に寄せてきたとのことであった。

久しぶりに取材させてもらった、大型のシイラ大会。来年は更に参加者が増え、協賛メーカーも増えると予想される。すでに来年の大会が楽しみだ。次回2024年の大会の詳細が決まったら、アングラーズタイムでも告知したいと思う。ぜひ、興味のある方は参加してみてほしい。ちなみに、賞品は豪華。今回の優勝者にはシマノのツインパワーが贈られた。

「1st Hiratsuka cup」×ひらつかシイラプロジェクト

左が3位の藤木杏奈さん、右が2位の長谷川泰平さん。厳しい状況の中、良型をキャッチ。ちなみに4位から13位までは賞品が贈られた。その他、レディース賞、他魚賞の方にも賞品が手渡された。上位入賞者にはロッド、上位でなくてもルアー詰め合わせなど、賞品は皆豪華だった。

ひらつかシイラプロジェクト

「1st Hiratsuka cup」×ひらつかシイラプロジェクト

初代優勝者に輝いた鈴木守さん(写真上、写真下中央)。運営スタッフの知り合いであり、庄三郎丸の常連。やはり通い慣れている人は釣る。見事な139cmのオスシイラだった。優勝賞品のツインパワーをゲット!

「1st Hiratsuka cup」×ひらつかシイラプロジェクト

入賞者の発表の後は、じゃんけん大会。優勝者の鈴木守さんは、賞品の一部をじゃんけん大会に贈呈。

「1st Hiratsuka cup」×ひらつかシイラプロジェクト

まとめ:アングラーズタイム編集部
取材協力:庄三郎丸、協賛各社

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