BREAK YOUR RECORD
清水一成が解説!
NEWジグ・スイムチョッパーとジャイブチョッパー。そしてキャッチした南伊豆沖の60㎏のキハダ
ダイワ・ソルティガのテスターである清水一成さんから、南伊豆でのジギングで60㎏のキハダをキャッチしたとの情報が入った。このサイズはジギングではなかなかお目に掛かれない。しかも南伊豆である。すぐに連絡をすると、興奮気味にその時の様子を話してくれた。ヒットしたのは、2024年5月に発売となったソルティガ・スイムチョッパーだった。
自身が削り作り上げたジグ。そして大型キハダとの出会い。
2024年、ダイワ・ソルティガフィールドスタッフである清水一成さんは、2つのジグの発売を発表した。それが、スイムチョッパーとジャイブチョッパーだ。これまで清水さんは、スロージギングを武器に、様々なフィールドでジグを落とし、そしてそこにいる大型魚を狙ってきた。清水さんはフィールドに立った時、その時の潮の状況をジャークをしつつ観察していく。そしてターゲットがヒットする状況へと、テクニック、タックル交換等で調整しながら近づけていく。その時の潮は、釣れる潮か、それともターゲットを騙すのに難しい潮か? 良い潮の状況であれば、これまで結果を出してきたジグでもよい。しかし、このジグではジャーク時の抜け感が悪い、潮を受けすぎてしまい理想のジグの動きを演出できないと判断することもある。そんな時に活躍するように、フィールドで2番目に落とすジグとして開発したのが、スイムチョッパーとジャイブチョッパーだ。清水さんはそんなジグを携え、ロッドやリールのテスト、ジグの発売後のプロモーション素材の撮影も兼ねて2024年春に南伊豆沖で大型キハダを狙った。
「今回、南伊豆から出船している恵丸さんで出船したのですが、行く前にそこそこのサイズのキハダの釣果情報が出ていたので、行って1本くらい良型が釣れれば良いなという想いで向かいました。ポイントに着くと、潮の流れもそれほど悪くない状況。一発目にメダイが釣れ、潮が暗いのかな?というのはあったのですが、その5分後にスイムチョッパーのゼブラグローカラーの350gで23㎏ほどのキハダを釣り、なんか今日はいい感じだなと。ジグの抜け感とタックルバランスが合っていて、もっと釣れそうだという雰囲気でした」
そこで、その時に横でテストをしていた同船者のダイワスタッフに、スイムチョッパーを装着させ、糸フケをしっかり出してフォールアクションを入れるように指示をすると小型だがキハダがヒットしたという。
「潮が凄くよく流れていた状況ではなく、無線でもキメジやトンボが釣れたなどの情報が時折入り、僕らの船もたまにキメジなどの釣果がある状況。僕の考えですが、潮が効いている時にはキハダは縦軸の釣りで喰ってきますが、潮が効かなくなった時に、ジグをしっかり弾いて水平にし、その横になっている時間の長さがヒットのカギになっていると思っています。そのためにもそれができるジグ、そしてロッド、リールが必要。バランスが大切です」
そんなしゃくりを続けていると、ラインが止まり、その魚はヒットしてきた。水深は140m。清水さんは、120mから90mまで探り入れ、110mでヒットさせたという。
「喰ったと同時に走りの強さや、巻きに転じた時の重さで、30~40㎏くらいかなぁと最初は思いました。ただ、巻き寄せ続けているうちに、これは30、40㎏ではないなと‥‥。巻き上げの時のドラグは13㎏以上入っていましたが、5、6回は巻いては出されるという状況がありました。残り30mまでは上げれるが、そこからまた90m走られたりもあり、かなりキツかったです。ただ自分の体力が残り2割切ったなぁと感じて、そろそろ勝負を掛けなければと思い力を振り絞りました。クロマグロだったらどうしようとも思いましたよ。クロだったら嫌だなぁと。それでも、いままので悔しい想いをしたことを思い出し頑張りましたね。上げるまで、1時間半掛かりました」
そんなやりとりの末、上がって来たのは60㎏のキハダ。なかなかジギングでは釣れないサイズ。賞賛に値する1匹だ。そして清水さん自身のキハダ記録となった。ちなみにヒットジグは、スイムチョッパー350gのゼブラグロー。ラインは12ブレイドの4号+フロロカーボンリーダー80lbだった。フックはフロントとリアにシングルアシストをそれぞれ装着したセッティングだった。
潮流の中での抜け感を追求し、操作性に優れたジグ「スイムチョッパー」
では、今回釣果を上げたジグはどんなものなのか?
まずはスイムチョッパーだが、細身で角の無い丸型形状で、センターバランスに設計されている。
「ジグはエッジが立っていると引き抵抗が増し、ダートアクションを出す。スイムチッパーは、そのような余計なダートアクションを排除するために、極力エッジ部分を無くしたモデルです。これにより複雑な潮の中でも抜け感の良いジャークが行え、思い通りのジグアクションを演出できます」
ちなみにウエイトバランスをセンターへ配置することで、確実に楽に横へと飛ばせるように、そこからフォールアクションへ移行。バタバタ暴れる動きではなく、素直に動くことで魚に見切られにくい性能になっているという。
https://www.daiwa.com/jp/product/0v9v9ys
ジグが暴れる動きを制御し、連続して動かしやすい「ジャイブチョッパー」
一方、スイムチョッパーと同時発売となるジャイブチョッパーも潮の悪い状況で活躍するように設計されたジグである。リアバランス設計を採用し、これによりしっかりとボトム、または狙いのタナに到達させられる性能。ヘッドバランスやセンターバランスの場合はジグが勝手に自走して滞空時間が長くなるが、滞空時間が長くなることで次の初動が遅れてしまい、フォールが長すぎると魚に見切られることもあるという考えから、あえてリアバランスを採用したというモデルだ。
「リアバランスにすることでジャークの入力とともにクイックに動かせ、自走時間が少ないことで次のアクションを楽に行うことができるようになっています。また、よりこだわったのは、エッジを取った丸みをおびたデザイン。これにより余分なダート、バタバタとした動きを制御。その動きは、魚に見切られにくく、さらに引き抵抗の軽減にも繋がっています」
https://www.daiwa.com/jp/product/rnfg2fp
その後の南伊豆沖は、ポツリポツリと30㎏前後のキハダが釣れている。ただ、この記事のような大型キハダの回遊もあるはず。チャレンジしなければ、そんなサイズを釣り上げるチャンスはない。ぜひ、対応力の高いスイムチョッパーとジャイブチョッパーを用意し挑戦してほしい。