これからサワラの良いシーズン。
ブレードジギングで狙い撃つ
大阪湾シャローエリアのサワラゲーム①
秋の訪れとともに、大阪湾のシャローエリアの盛り上がりをみせる。そのわけは、サワラ。近年、小型ボートによるブレードジギングのサワラゲームがヒートアップ。釣って楽しい、食べて美味しいサワラ。その様子を伺いに、シャウト!の小野誠さんと一緒に様子を見に行ってきた。
ブレードジギングに最適な、大阪湾シャローエリア
ここ数年で、一気に全国的に流行したサワラゲーム。サワラを狙うには、色々な方法があり、以前は上ずっている個体をプラグで狙う、またはブリ系青物を含めたジギングで釣れるというのが一般的であった。しかし、その中で新たな釣り方が誕生した。それがブレードジギングだ。
ブレードジギングは、ブレードの付いたジグを速巻きで動かし、それにサワラを食いつかせるというもの。この釣りは、山口県岩国で誕生した。聞いた話ではあるが、ある時、回収中のジグにサワラがヒットしたという。そのことからジグの速い動きが良いのでは?となり、試してみたところ、それが見事的中。小型の青物(ハマチ)のヒットを避けることにも繋がった。そこからこの釣りの噂は全国へと広がった。今回、同行の小野誠は、その情報を元に、すぐにこの釣りに着目。そして約一年の開発期間の末、昨年ブレードジギング専用のジグ・ブレードショーテルを発表。そこから、各地でその可能性を試し、そして結果を残してきた。
「そんな中で、昨年、大阪湾の遊漁船シーマジカルで良い釣果を得ました。ちなみに大阪湾では、小型ボートとメインにしてシャローエリアを探るサワラゲームとともに、明石方面の深場で、タチウオパターンで青物を狙う船でもサワラは釣れます。ただ、このアエリアでは潮が速く、水深も深いことからブレードジギングはやりにくい。大阪湾でブレードジギングでサワラをメインに狙うのなら、シャローエリアで狙ったほうが確率が高いですね」と小野は言う。
ちなみに、取材時にシーマジカルの北添貴行船長に話を聞くと、すでにサワラシーズンは予約が多く入っているという。シーズンとしては9月末から始まり、12月頃まで。興味がある人は、すぐに予約を入れたほうが良いだろう。
シーマジカル https://www.magical-web.jp/
浅場には浅場対応ロッド、深場には深場対応ロッド
ブレードジギングには、浅場を攻めるパターンと、少し深い場所を攻めるパターンがある。20m前後から30mの範囲を探るのが浅場、それより深い場所を探るのが深場だ。これは釣行エリアによって異なる。ちなみに、岩国沖は浅場、今回の大阪湾での釣りも浅場、この時期の東京湾湾奥でのサワラゲームも浅場だ。
そしてそのような浅場の場合は、30g、40gのブレードジグを大きくキャストをして、ボトムまで沈め、一気に高速で船べりまで巻いて誘うのがメインとなる。そのような釣りでは、キャスト性能に長けているロッドが使いやすい。そこで小野がこれまでテストを行い作り上げ、今年発売となった今回持ち込んだロッドが、シャローのキャスティングに適したBLJ GUNNER(ガンナー)。ちなみに、シャウト!ではブレードジギング用にもう一種、BLJ BOOSTER(ブースター)という6フィート6インチのモデルを今年発売している。こちらは、深場、重いジグに対応するモデルだ。
時期がまだ早い? それとも濃い濁りのせい?
取材当日、前日は台風の影響で大阪湾は大雨であったものの、風の影響はなく、難なく出船できた。ただ、水質は悪い。サワラは少し濁りの入った、緑がかった潮が好きだが、雨の影響で水深が悪い。船長は、ここのところ釣果が出ているポイントを流していく。水深は20mほど。船長の合図で小野と同船者の小野の釣り仲間たちは、いっせいにブレードショーテル30gをキャスト。魚探、ソナーにはベイトの反応が多く出ている。すると数回目の流しで、小野がヒットの声を上げた。上がってきたのは、サゴシ。小型ながらサワラはサワラだ。幸先の良いスタートとなった。捕食していてサワラが吐いたのは、ブレードショーテルサイズの小型のイワシだ。
その後、ポツリポツリと同サイズの小型サワラがヒット。魚探には反応が盛りだくさん。途中、ツバス、ハマチのヒットもあり、サワラ狙いのために釣ったアングラーは「なんや~、ハマチや~、残念!」となるが、これはこれで船上は盛り上がる。小型ボートでの仲間での釣りは、あれこれおしゃべりしながら、ワイワイやれるのも魅力だ。ただ、なかなか大型のサワラサイズのヒットにはつながらない。
ヒットパターン探しの工夫
小野をはじめ、同船者たちは、サワラのヒットパターンを探し、いろいろと試していく。色々とは、ブレードショーテルの引くスピードをどのスピードが良いか試したり、カラーを変えたり、ジグの重さを変えて手返しを良くしたり、ブレードの大きさを変えてアピールを増したりだ。ちなみに、今回はシャローエリアでキャストしては手元まで巻くというリーリングを繰り返したが、深場でのブレードジギングであれば、速巻き&フォールを繰り返したり、中層から上だけを斜めに探ったりといった探り方もあるだろう。そんなパターン探しもなかなか結果が出なかったが、左舷のトモでこの日たびたび釣果を上げていた、松井さんが叫んだ。「これはサワラだ」と。
予想通り、上がってきたのは正真正銘のサワラサイズ。ブレードショーテル40gで、今年新色のチャートゼブラグローケイムラだった。サワラサイズはいた。ただ、まだ数が少ないのだろう。今後、例年通りであれば、どんどんいいサイズが入ってくるはずだ。これから楽しくなってくる大阪湾のサワラゲーム。ジグを投げることさえできれば、あとは巻くだけが基本なので、初心者であっても楽しめる。ぜひチャレンジしてほしい。そしてサワラの美味しさを堪能してほしい。Youtubeのシャウト!公式チャンネルでは、サワラの食べ方に関しても紹介していますので、そちらもチェックしてみてください。
※「大阪湾シャローエリアのサワラゲーム② タックル&攻略編」で、使用タックル、探り方のコツについてお伝えします。