より軽快にジャーク出来るように進化!
ヘビーウエイトジグを使用した、バーチカルジギングで活躍!
ドラッグフォース・ベイトモデルが発売
2023年の春、TENRYUジギングロッドの中で人気を誇るシリーズ、ジグザム・ドラッグフォースがリニューアルした。ジギングのスタイルごとに設計することをコンセプトに、春にスピニングモデル4機種が発売され、さらにこの夏ベイトモデルが2機種追加された。どのようなスタイルにベストマッチするモデルなのか?
ドラッグフォースのコンセプトでベイトモデルをリリース
この春にリニューアルされたテンリュウの近海のヒラマサ、カンパチ、ブリ、大型回遊魚などに適応するジギングロッド、ジグザム・ドラッグフォース。このロッドのコンセプトは、フィールドやターゲット別に存在する攻略法に対応するために、感度、操作性、パワーといった要素をそれぞれ吟味し、最新技術を搭載して作り上げるというもの。その第一弾として2023年春に、アンダーハンドキャストでジグをキャストし、横方向のジャークで広く探ると同時に、コンビネーションジャークやスイミングジャークにも対応するスピニングモデルの4機種がリリースされた。そしてさらにこの夏、2機種のベイトモデルが登場。それぞれどんな性能を備えているのか?
JDF591B-G5/6
JDH591B-G7/8
粘りのあるグラス素材で、ヘビーウエイトジグで深場を攻略!
まず今回発売となったのは、2機種ともにグラス素材をベースにしているというもの。2015年に発売された前作のドラッグフォースのベイトモデルも、グラス素材をベースにしたブランクスに、粘り強度を上げるテンリュウ独自のテクノロジーである「C・N・T(カーボンナノチューブ)」をコンポジットし、粘り強さとヘビーウエイトを使用したジギングを軽快に行える性能を備え、多くのアングラーから高評価を得た。そんなモデルを更に進化させたのが今回のモデルである。潮流の速いフィールドで重いジグを使用した状況で、より軽快に攻略できるように、ジグの引き抵抗を吸収する性能をとことん追求したという。
ちなみに、最も活躍の場となるのが海峡など潮の流れが速いフィールドでの青物狙いなど。海峡では、その流れによりベイトが流され、それを捕食しにフィッシュイーターが回遊する。明石沖のタチウオパターンのブリやイワシベイトが流されてくるパターンはその代表的なもの。そんなフィールドでは、潮に流されない重いジグを可能な限り垂直に落として探る必要がある。さらにポイントによっては、ヒットしてからパワーファイトでカケアガリ等をクリアしなければならない。そんなフィールドでの軽快なジャーク、ファイトができるように設計されたのだ。またこの粘り強く、重いジグを操作しやすい性能は、深場のある一定の層でジャークし続けなくてはならないトンジギやキハダジギングでも活躍する。
各モデルの特徴とスペック
JDF591B-G5/6
急流下でのバーチカルジギングに特化した性能を装備。150~300gといったジグウエイトに対応し、スローからミディアムテンポのワンピッチジャークを軽快に行えるように設計。5番クラスのティップが着底感を高めつつ、6番クラスのバットパワーが魚を暴れさせず強力なリフト力を発揮。電動リールを使用したスタイルにも対応する。
JDF591B-G7/8
さらに流れが強い激流下でのバーチカルジギングに適した性能を装備。250~400gといったヘビージグウェイトに対応し、軽快にスローからミディアムテンポのワンピッチジャークで攻め続けることが可能。7番クラスのティップで着底をしっかりと把握し、ヒット時は8番クラスのバットパワーで魚の動きを抑え込む性能。こちらも電動リールを使用したジギングにも対応する。
前記したように、今回発売された2機種は、対応ジグ、ラインは違うものの同じようなブランク性能を備えている。ただ、「スペック表記だけでは伝わりにくい個性がある」と開発スタッフは解説している。セレクトする際に、最も基準にするとよいのが、潮の速さによる使い分け。ボトムが取れるジグウエイトが300gであれば、【JDF591B-G5/6】が出番とのこと。そこからどんどん潮が速くなり、350~400gといったジグが出番となるエリアなら、【JDF591B-G7/8】が使用しやすい。行くフィールドの潮の速さ、使用ジグの重さによってセレクトすれば良いということだ。潮の速さが変わっていくのであれば、両モデル用意するのがベストとも言える。
また、今回のモデルは、前モデルから細部の変更も施されている。バッドガイドは足高タイプで数を増やし、グラス素材特有の大きく曲がる状況であっても、ラインがブランクにタッチしないように設計。さらに、フロントグリップはパワーファイト時にしっかりと保持できるようにアシストグリップを採用し、リアグリップは長時間ファイトの際に脇にしっかりと挟めて、負担をより軽減するように1インチ伸ばされている。
コンセプトを見ると、マニアックなロッドだと感じるが、記者的には遠征から近海まで幅広く使用できるロッドであると感じる。激流、急流ポイント、深場だけでなく、ヘビーウエイトジグを使用して、テンポよく探ったり、大型ベイトに合わせたりと、様々なフィールドで活躍するだろう。ぜひ、身近なフィールド、遠征フィールドで試してみたい。