2024年のシマノ・NEW鯛ラバロッド

様々なフィールド、変化する状況に対応する
計5タイプのNEW・ENGETSU XTUNE

鯛ラバゲームは、フィールドが異なれば、ベストなロッドも変わってくる。また、1日の間でも状況の変化によってロッドを使い分けることで、より釣果に近づくことができる。そこで2024年、リニューアルされて登場したのがENGETSU XTUNE(エンゲツエクックスチューン)。新たに2タイプが加わり、全5タイプ、17モデルがラインナップ。全国に鯛ラバフィールで活躍するクッション性と粘り強さを併せ持ったシリーズが登場する。

様々なフィールド、変化する状況に対応する<br>計5タイプのNEW・ENGETSU XTUNE

鯛ラバフィールドは、地域により水深、潮の速さ、捕食されているベイトなどにより、攻め方が異なったり、釣れてくるサイズも異なる。また船も潮に立てたり、ドテラ流しで流したり、その地域によって違う。そんな異なるフィールドに対して、ラインナップを揃えたのが新しいXTUNEだ。

日本全国の様々なフィールドにアジャストするラインナップ

2024年、シマノの鯛ラバロッド群の中で、シマノロッドテクノロジーが詰め込まれ、しっかりとした性能と使い勝手の良さから人気のあるENGETSU XTUNEが、新たな調子、新たな性能を纏い登場する。そこで開発に携わったシマノ鯛ラバインストラクターの赤澤康弘さんの釣行に同行し、各モデルの性能について取材させてもらった。取材は鯛ラバ激戦区である兵庫県の明石沖、そして兵庫県の日本海側と行われた。釣行時は、すでにロッドは多くのテストが繰り返されて完成した最終モデル。実釣しながら、解説してくれた。
「まず、今回の新しいXTUNEですが、日本全国に点在する鯛ラバフィールドで活躍するようにラインナップを揃えました。鯛ラバは、水深や潮の変化、マダイの活性などに合わせて対応しなくてはなりません。従来のモデルからある乗せ調子のソリッドティップ(レフト&ライト合わせて4機種)、フルソリッド(レフト&ライト合わせて8機種)と、浅いポイントを広く探るためのキャスティングモデル(1機種)に加え、新たに乗せ調子のチューブラーティップ(レフト&ライト合わせて2機種)と、ドテラ流しのフィールドに対応するドテラ調子(レフト&ライト合わせて2機種)を加え、全5タイプ、全17モデルがラインナップされています。タイプごとに専用設計を施し、どのモデルも軽くて強く、そしてなにより使いやすいロッドになっています。シマノの鯛ラバロッドテクノロジーを惜しみなく採用したシリーズです。各地の鯛ラバファンにぴったりのモデルが見つかるはずです」

フィールドによってベストなロッドが存在するとともに、アングラーの好みもある。XTUNEの豊富なラインナップは、好みの物を見つけられるはずだ。

赤澤さんのお気に入り、最新モデル・フルチューブラモデル

明石の実釣時、赤澤さんが今回のモデルの中で最もお気に入りだというN-B69ML-Tモデルをまず手にした。最近の赤澤さんが好んでいる鯛ラバスタイルにピッタリのモデルだという。
「今回のエンゲツ エクスチューンで新たに採用され、お気に入りのフルチューブラーのN-B69ML-Tです。このモデルは『乗せ調子』でありながら、穂先からロッドエンドまで中空のフルチューブラーで構成されています。フルチューブラーブランクスならではの軽く感度が良いのが最大の特徴です。感度が良いことで、海の中の様子をいち早く把握できます。例えば、マダイがベイトを捕食することが多い水中の潮目、そしてリトリーブ中やフォール中のマダイの追尾なども、その感度で分かりやすいという特徴があります。またティップに絶妙な張りがあることで、鯛ラバ着底時にはティップが『スパッ』とシャープに戻ります。その動きが、手にしっかりと伝わってきます。もちろん目感度もバッチリ。これにより根の荒いポイント、さらに潮の速いポイントでの根掛かり防止とともに、よりシビアな状況で、鯛ラバゲームにおいて大切な着底後の素早いリトリーブにも対応します。『チューブラー=バイトを弾く』『チューブラーは乗せにくい』といったイメージがあるかもしれませんが、今回のモデルはシマノのロッドテクノロジーの進化により、チューブラーでも喰い込みのよい、マダイに違和感を与えないティップを実現しています。最近僕は、ドラグを少し強めに設定し、バイトが出始めてもしばらく巻き続け、そして『スパッ』とアワセを入れる釣り方を好んで行っています。より掛けた感が得られ、気持ちいい。そしてしっかり掛けることでバラしが少ない釣法です。そんな釣りに、このチューブラーモデルはぴったりなのです。エキスパートが楽しめるロッドになっていると思います」

今回のラインナップの中で、赤澤さんが最も気に入っているのが、フルチューブラーのモデル。その構造により、マダイの僅かなアタリを捉え、さらに水中の様子も把握しやすい。しかもチューブラーでありながらも弾かず、マダイをしっかりと喰い込ませる繊細なティップに仕上がっているという。

【乗せ/チューブラーティップ】高感度穂先としなやかベリーでタフコン攻略。
チューブラーティップモデル・エンゲツ エクスチューン N-B69ML-T。絶妙な張りを持たせた軽量、高感度とブランクスにより、水中の様子を把握しやすく、波風の強い状況や、根の荒い岩礁帯での根掛かりを回避しながら底中心を攻められるモデルだ。

激戦区のシビアな状況にはソリッドティップモデル

この日、しばらく探っていた赤澤さんは、アタリが遠いことから、フルソリッドモデルからロッドをチェンジし、ソリッドティップモデルにロッドを持ち替えた。この時の明石は、数日前に水温が下がったことで、数日マダイの喰いが悪いという状況。反応は出るが、なかなか口をしっかり使ってくれない。そこでよりショートバイトをフッキングへと持ち込みやすいソリッドティップに変更したのだ。
「今回のXTUNEの乗せ調子のソリッドティップモデルは、N-B610ML-SとN-B610M-Sの2モデル(ライト、レフトで4機種)がラインナップされています。この2つのモデルは、シリーズの中で最も使いやすいスタンダードモデルといえるでしょう。繊細で細身のソリッドティップがマダイの喰い込みに素早く対応し、低活性時のマダイでも乗せられ、適度に張りのある胴を使って追いアワセを入れることで、しっかりとフッキングに持ち込むことが可能です。またバットパワーがあるので、大型マダイのヒットにおいても余裕を持って対応します。今回のソリッドティップモデルは、前作よりも若干シャープになっています。このシャープというのは硬く強いという感じではなく、粘り強くなった感じ。使ってみれば、それを実感できると思います。また最大の特徴は、真の軽さを追求した設計が施されていること。「真の軽さ」とは自重の軽さだけでなく、実釣時の「持ち重り」や「振り重り」の最適化を目指して実現したもの。実際にリールを装着してフィールドで持てば、その『軽い』ということが実感できるはずです。これによって、より安定した等速巻きや、リトリーブ中の僅かな水中変化、アタリも把握することできるようになっています」

繊細で細身のソリッドティップがマダイの喰い込みに素早く対応し、低活性時のマダイのバイトをしっかりと乗せられる。今回のモデルは、前作よりもシャープになった印象。また、持った時に軽く感じるバランスに設計されている。

繊細で細身のソリッドティップが、小ダイのアタリをしっかり捉えキャッチ。

【乗せ/ソリッドティップ】「真の軽さ」を纏ったしなやかな調子
「真の軽さ」を追求した鯛ラバロッド王道の乗せ調子&ソリッドティップのN-B610ML-S/M-S。前作と比べると、しなやかな調子に進化。繊細なソリッドティップが、オートマチックにマダイを乗せ、しっかり追いアワセ可能なマニュアル的要素を備えている。オールラウンダーに活躍するモデルといえる。

バラシが少なく、しかも軽いフルソリッド

厳しい状況の中、僅かなマダイからのコンタクトを捉えて掛けていく赤澤さん。ただ、サイズが出ない。そこで船長は、明石大橋の東側の大型、良型が期待できるポイントに船を入れた。このポイントは、時間によっては激流になる場所。潮が走り出す前のタイミングで探る。大型、良型マダイは、そんな潮の動き出しのタイミングで喰ってくることが多いという。ただ、その時間は短い。より集中して探ることが要求される。

ここで赤澤さんが手にしたのは、フルソリッドのN-B70M+-FSだった。
「このポイントは、ボトムの起伏があり、タンカーの往来も多く、船の上下動が起こりやすい。N-B70M+-FSは、長さがあることで波による船の上下に、その有効な曲がり幅で吸収してくれます。また船底に入っていくようなライン角度の時にも対応します。短いロッドだとロッドが曲がることで、ブランクスの細かいアタリを取るティップ部分が死んでしまうことがありますが、70の長さのロングロッドであれば、しっかり対応します。さらにフルソリッドなので、自然にフッキングまで持ち込む性能を備えています」

ちなみにフルソリッドモデルには、N-B510ML-FS、N-B66ML-FS、N-B66M-FSというモデルもあり、それぞれに使い勝手の良い状況がある。
「N-B510ML-FS、N-B66ML-FSは、バーチカルに鯛ラバを落とし、水深の浅いエリアにも最適だと思います。N-B66M-FSと、今手にしているN-B70M+-FSは、潮流の速いエリアで使いやすい。なかでもN-B66M-FSは、様々なエリアで使用しやすいでしょう」

そして、今回のフルソリッドモデルに共通しているのが、前作よりも持った時に軽いと感じるという事。
「フルソリッドはブランクス全体が詰まっていることでクッション性を備えている反面、ロッド重量が重くなりがちですが、今回のモデルは軽いと感じます。これはロッドのしなやかさを追求した結果、自重の軽さと曲がりの支点が手前に来るからです。また、どのモデルも前作よりしなやかになっており、ショートバイトがより喰い込みやすくなっています。またその曲がりでバラシも少ないという特徴を備えています」

フルソリッドは、ロッド全体が曲がることでバラしが少ない。ちなみに今作は、どのモデルもよりしなやかになっていることで、よりショートバイトを捉えやすくなっている。

【乗せ/フルソリッド】乗せて曲げて獲る、フルソリッドでフルベンド
驚異的なクッション性と粘り強さを追求したハイパワーXフルソリッド構造のN-B510ML-FS、B70M+-FSモデル。細身のブランクスからは想像できないほどのクッション性と粘りを持ち、「乗せて曲げて獲る」モデル。フルオートマチックでエキサイティングなファイトを楽しめる。

XTUNEは、フルチューブラーのチューブラーティップ、ソリッドティップ、フルソリッドといった3種の乗せ調子をラインナップ。感度と巻きの安定性に優れ、タフな状況でのボトムの釣りもこなすチューブラーティップ。すべての項目でアベレージ以上の性能を実現した鯛ラバロッドの王道調子、ソリッドティップ。粘りとクッション性、さらに自然な喰い込みで「乗せて曲げて獲る」フルソリッド。それぞれが個性を持つ3つ乗せ調子が、多彩なフィールドとコンディションに対応する。

キャスティングモデルは、よりしなやかに設計!

この日の明石では、比較的深い場所にマダイの反応が出ていた。反応はボトムだけでなく中層に出ることも多く、この中層の反応はシラスを追いかけている反応。そんな群れを探見丸で確認しながら攻めていく赤澤さん。結果として特大は出なかったものの、ポツリポツリとマダイを手にしていった。そして終盤になり、反応は薄いと船長は言うが、浅場のポイントに入ってみた。ここで活躍するのが、スピニング仕様のキャスティングモデルである。そしてポイントに入ると同時に、赤澤さんは鯛ラバをキャストして、広範囲を探っていく。
「鯛ラバをキャストして、広いエリアを攻める、手付かずのエリアを攻められるキャスティングモデルとしてラインナップされたのがC-S66ML+-S。乗合船から投げやすい6フィート6インチの長さになっています。このキャスティングモデルは、前回のXTUNEではMモデルでしたが、今回はML+のパワーを採用しています。このパワー設定により、キャストフィールを保ちながらよりしなやかになっています。細身でしなやかなソリッドティップで喰い込みがよく、ティップからベリーもしなやか。これにより今まで乗らなかったマダイもナチュラルに乗せられます。さらにバットは柔らかすぎずしっかりしており、マダイの口にしっかりフッキングすることが可能です。そしてファイト中のマダイの突っ込みにも追従する性能を備えています。この性能により、浅場だけでなく、バーチカルスピニングにも対応してくれます」
浅場のポイントでは、ワッペンクラスのマダイが鯛ラバにじゃれるようにヒット。ただ、そんなアタリも逃さない性能をC-S66ML+-Sは見せてくれた。

スピニングタイプのキャスティング対応モデルも進化。今回は前作よりしなやかなML+パワーを採用。より細かなアタリを捉えやすくなっている。ただ、バットはしっかりしているので、バーチカルの鯛ラバ、大型のヒットにも対応するという。

ディープドテラ対応&モンスターハントのドテラ仕様

明石での釣行の約1ヶ月後、赤澤さんは兵庫県の日本海側で出船していた。鹿児島の錦江湾から玄界灘、山陰地方、福井、丹後、新潟、秋田といったフィールドでは、ドテラ流しで攻めるとともに、ディープドテラという鯛ラバゲームがある。通常のドテラであれば、使用する鯛ラバが120g、150gとなるが、ディープドテラになると200g、250gといったヘッドを使用する。そんな鯛ラバに対応するのが、今回のXTUNEで新しくラインナップに加わったドテラモデル、D-B611M+-Tだ。
「今回のモデルは、そのどちらのドテラゲームもカバーするモデルとしてチューブラーティップのブランクスを採用し誕生させたモデルです。ドテラ鯛ラバ、ディープ鯛ラバで求められるロッドは、ティップのマダイの喰い込み時のしなやかさ、そして鯛ラバの重さ、払い出したラインの負荷、そしてマダイがヒットした時の負荷がロッドに掛かってきたときに、しっかりと対応する性能が必要です。それらを備えたのが、今回のD-B611M+-Tです」

ドテラ鯛ラバ、特にディープを攻める時は、柔軟なフルソリッドのようなロッドだと極端に曲がり切ってしまう。そのためマダイを寄せるためにロッドとラインを一直線にし、ドラグを強めて寄せてこなくてはならない。だがそれではバラしの確率が増し、時としてラインブレイクということも起こる。そこでD-B611M+-Tは、高負荷時にしっかりとロッドが受け止め、ヒットしたマダイもロッドを曲げてしっかりと寄せられる強さを備えつつ、喰い込みよく弾かないしなやかなティップ、ファイト中のマダイの動きを吸収するクッション性も備えたモデルとして性能を突き詰め完成させたモデルだという。
「一言で表すなら『しなやかで粘り強い』ロッドです。またフルチューブラーになっていることで、軽く、鯛ラバが遠く離れた状況での感度も抜群。着底やフォール中の潮目の把握、ショートバイト、マダイが寄ってきた前アタリなども感じることができます。ちなみにテストでは、数多くの良型をキャッチしました」
実際、取材時においては、適度にしなやかな性能でバラしもなく、85cmの大型マダイも粘り強さで難なくキャッチ。さらに取材時の11月中旬の兵庫県日本海側では、ワラサ、ブリの反応が鯛ラバを行うポイントで出ており、案の定、それらがヒットしてきたのだが、そんな魚に対しても粘り強い性能が本領発揮。カメラを向けていても安心のファイトで、頼りになるモデルといった印象だった。

今回のモデルは、ドテラ対応モデルもライナップ。潮流が速い、風が強い中でのドテラ流しの高負荷時でもしっかりとロッドが受け止め、ヒットしたマダイもロッドを曲げてしっかりと寄せられる強さを備える。しかし強さだけでなく、喰い込みよく弾かないしなやかなティップ、ファイト中のマダイの動きを吸収するクッション性も備えたられている。テスト中、取材でも良型をキャッチし、その実力を実証。

ロッド全体にパワーを備えたドテラスペシャル
張りのあるチューブラーティップからバットまで、ロッド全体が機能するパワーと粘りが備えられているD-B611M+-T。ドテラ流しでラインが出され、魚と遠く離れた状態からでも正確なフッキングが可能。大型マダイの強烈な引き、さらに潮流や風の抵抗も加わる状況でのファイト、青物のヒット時においても、ポンピングで軽快に引き寄せることが可能。

取材を行った際の最初に、赤澤さんが「今回のXTUNEは、日本全国に点在する鯛ラバフィールドで活躍するラインナップ」と言ったが、実釣の中での解説で、十分納得できるバリーションがあることを実感。日本全国、鯛ラバフィールドはあるが、いずれかのモデルがアジャストすることだろう。そして各地の鯛ラバファンの好みのモデルが、見つかることだろう。

グリップは、全モデル、シマノ独自のXシート エクストリームガングリップを採用。手のひらに乗せるだけで隙間なくしっかりと握れ、手首の角度をまっすぐに保てることで、疲労が軽減され、手元がガッチリ安定されることで等速巻きをより楽に、正確に行える。

ガイドは、ラインにクラゲなどが絡みついた時でも、リーリングを妨げない大口径ガイドを採用。さらに等速巻きが行いやすく、ライントラブルが少ないスパイラルガイド仕様に。ストレスフリーの鯛ラバゲームを実現する。

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写真と文:アングラーズタイム編集部

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