その実力を再確認!
PEライン自社生産メーカーが開発!
糸巻きは信頼できる製品で行えば
より強いまま巻け、より長持ち
XBRAID『XTENSIONER』
リールにラインを巻く際、最も気を付けなくてはならないのが強度低下だ。まだ使用していない新品のラインなのに、巻き方によっては強度低下させてしまい、残念なことになってしまう場合がある。そこで、ダメージを最小限にスプールへ巻くために発売された糸巻機のひとつが、XBRAIDから発売されている「Xテンショナー」。PEラインの性質を知り尽くしたプロが作り上げた糸巻機であり、信頼できる人気の製品だ。今回は、メーカー担当者に改めて話を伺い、きちんとした糸巻機の必要性と使い方を解説してもらった。
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ラインの強度低下について
使用するPEラインをリールスプールに巻き、その強度に対して、釣り人側は何キロまで切れないかと考え、ドラグ調整を行うこととなる。ドラグ調整は、魚によって、使用するフックによってはあえて弱めに設定したり、ファイト時にロッドをあまり曲げずにラインを直線的に使用したりする場合は強め設定できるといったこともあるが、基本はラインの引っ張り強度の1/3程度と言われている。この数値は、リーダーとPEラインの結び目の強度低下、ラインのガイドによる擦れや、使用中の擦れ、経年劣化などを考慮したものだ。「1/3程度に設定しておけば、安心ですよ!」というものである。
現在のソルトウォーターの釣りは、ほとんどの場合PEラインを使用する。PEラインは、細く、水切れが良く、直線強力が優れているラインだが、擦れに弱いという弱点を備えている。そんな弱点によって、せっかく新品で購入したラインを、リールスプールに巻いて準備する時点で、巻き方によっては強度低下を起こしてしまうことがある。強度低下を起こしていたとしたら、使用ラインの強さに合わせて1/3のドラグ設定なら大丈夫かもしれないが、よりギリギリのドラグ設定をした場合は残念な結果になってしまう可能性があるのだ。
そんなラインの強度低下を気にせずに、さらにライン表面のコーティングを落とさずにリールスプールにラインを巻けるのがXBRAIDから発売されているXテンショナーだ。XBRAIDは、自社でPEラインを製造している大手ラインメーカーであり、PEラインの性質を知り尽くしている。そんなメーカーが作った糸巻機なら、間違いない。
糸巻時の注意点とXテンショナーの特徴
リールに糸を巻く時に大切なのは、まず「巻くラインに合ったテンションを掛けて巻くこと」が挙げられる。そして、「巻き始めから巻き終わりまで一定のスピードで巻く」必要がある。
「巻く時には適正な数値のテンション加えつつ、一定のスピードで必要があります。これによりライン強度を落とさず、さらにファイト中やキャスティング時などに、スプールに巻かれたラインに、ラインが食い込むなどのトラブルを防ぐことができます。またこのスプールに巻く時には、途中で止めることなく、巻き続けるのが理想。作業的には大変ですが、止めてしまうと、その箇所だけテンションが変わってしまうからです」(XBRAID担当:福元秀樹さん)
ラインをリールに巻く際、濡れたタオルで挟んだり軍手で持ったりする行為は、摩擦による強度低下の原因になるので考えられない糸巻作業。テンションにおいても締めすぎ、緩すぎ、ともに良くない。福元さんは、「巻き方によっては、新品が100とすると、70くらい。場合によっては50まで強度が落ちてしまう」という。
「Xテンショナーは、巻き始めから巻き終わりまで同じテンションを保つことができ、なおかつラインが滑ることなく、ラインを痛めることなく巻けます。市販されている糸巻機によっては、このテンションを掛ける部分が糸巻きをしている最中に熱ダレを起こし、巻きテンションが変化してしまうものもある。それでは強く巻かれている部分、弱く巻かれている部分ができてしまい、ライン本来の性能を発揮できません。そのようなテンション変化を極力抑えられるようにXテンショナーは作られています」
ちなみにそのテンションを掛けるブレーキシステムは、両サイドから圧を掛ける構造を採用。また、ラインを掛ける部分など、ラインが触れる可能性がある部分には金属を使用していない。これは、もしもの時にラインを傷めないようにするためだ。
「ラインスプールを装着する場所とテンションを掛ける部分が一体型になっていることで、これ一つで糸巻きを完璧に行えるデザイン。コンパクトなこのデザインにより、遠征先などにも持ち込むことが可能です」
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ゴム素材で覆われたローラーに、2~3回ラインを重ならずに掛けることで、テンションを加える構造。ダイヤル(写真奥側の目盛り)を調整することで、巻くラインに合わせた適正のテンションを加えられる。
細いラインだからこそ、しっかりと巻く必要がある
リールにラインを巻く際、大型魚を狙うアングラーは、それなりのテンションを掛けて巻かなくてはならず、さらに出会う確率の少ない大型魚のキャッチ率を高めるために、糸巻機をきちんと使い丁寧に糸巻きをする人が多い。しかし、大型魚狙い以上に糸巻きに慎重にならなくてはならないのが細い号数のPEラインだ。
「細いラインを使用する人こそ、きちんと丁寧に糸巻きをしてほしい。それは、太い号数に比べ、細い糸はアドバンテージが少ないからです。ちょっとの毛羽立ち、ちょっとの痛みが、ラインブレイクに繋がってしまいます。それに気が付いていない人も多いと思います。ラインメーカーとしては、せっかく新しいラインを購入したのだから、そのラインの性能を100%発揮できるように、リールに巻いてもらいたいという気持があります」
確かに細糸は太糸ほど強いテンションを掛けなくても良いため、適当なテンションを掛けて巻きがち。それでは、想定外の大型魚、その使用ラインでのトロフィークラスが掛かった時に、獲れる確率が減少してしまうということだ。
「Xテンショナーは、ショップさんでも導入していただいているところもありますので、そのような場所を利用したり、頻繁に巻き直しをする方は、ぜひ購入してもらえればと思っています。しっかりと巻けば、巻き直しの頻度も減ると思いますので」
Xテンショナーでラインを巻く作業は簡単!
さて、では実際に巻き方を福元さんに解説してもらった。巻くラインに対して、適切な負荷の数値など、基本を押さえてしっかり巻きたい。ちなみにXテンショナーは、XBRAIDでは0.6号~6号が推奨号数とのこと。最大推奨テンションは2㎏となっている。ぜひ、これからの釣りの糸巻きに導入を検討してほしい。
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① 購入したラインを下側からライン先端が出るようにスプールアームにセットする。この時、ラインがガイドローラー(太い糸受け部分)の正面に来るようにセット。連結スプールの場合は、4連結までは問題なくセットが可能。
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② 手前のガイドローラー(写真の指部分)に下側からラインを引っ掛ける。
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③ ガイドローラーの下にあるサポートローラーを上げてロック。
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④ 大きなガイドローラーに下から巻き付ける(反時計回り)。
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⑤ 一周させたラインを下にある小さいガイドローラーの一番奥の溝に掛ける。
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⑥ もう一度ガイドローラー(大)にラインを一周させガイドローラー(小)の一番手前に掛ける。
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⑦ ガイドローラー(大)に2周させてラインの滑りがあるようなら、一番奥の溝に通した後、中央のガイドローラー(小)に通して3周巻きにする。
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⑧ ラインの先端に八の字結びで輪を作り、テンションを測定。
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⑨ ダイヤル部分の片側(写真だと手前)を押さえつつ、奥のダイヤルを回してテンションを調整。
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⑩ テンションは、「ラインの号数+1×0・3」の数字が適正の値。今回はPE2号を使用したため、0.9~1㎏ほど。数値が出るまで調整していく。
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⑪ 適正の数値が出たら、あとはリールスプールに巻き結び、同じテンポで休まず巻き続ける。
Xテンショナー使用解説動画
価格:オープン価格
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