心臓の鼓動が聞こえるルアー

ダイビングペンシルとは真逆の傑作
その性能を再確認・スネコン180S、220S

バスフィッシングで爆発的に流行ったルアー「S字系」。S字系と呼ばれるルアーのほとんどはシェイプが扁平でボディが分割され、タダ巻きするだけでルアーがS字を描いて泳ぐのが特徴である。近年ではボートシーバスでもS字系がスタンダードに使われるようになり、このアクションが持つポテンシャルの高さを証明している。そして、オフショアのビッグゲームに革命を起こしたといってもいいのがブルーブルーのスネコンの180S、220S(この2モデルは貫通ワイヤーを使用)。どちらも発売から多くの実績をもたらしている。ダイビングペンシルのようなシェイプでありながら、シンキングであり、水中ではほぼ水平姿勢を保って泳ぐルアー。2024年の大型魚攻略にも、その威力を発揮するだろう。ここで今一度、その性能をおさらいしたい。

ダイビングペンシルとは真逆の傑作<br>その性能を再確認・スネコン180S、220S

アクションのキモはルアーに「OFF」の状態がないこと

スネコンのアクションの特徴はワイドなS字を描くことだが、それは緻密な計算によって演出される。これは量産する際に精度が高いプラスチックを使うことによって成立しているという。スネコンには5つのウエイトボールルームがあり、そのウエイトボールは固定されていない。これによってルアーが水中にあるときには常に動き、ルアーに動きを与える。つまりマニュアル車でいえばエンジンを切った状態ではなく、ニュートラルの状態。多くのルアーは、アングラーがアクションを止める、もしくはアクションをエラーするとルアーはデッドリーな時間が長すぎる状態になる。これが魚から見ると「違和感があるのではないか?」。 それを排除したのがスネコンなのだ。

スネコン220Sのボディサイズは220mm、ウエイト145g。重心移動構造になっているので、悪天候下でもストレスなく飛んでいく。浮き姿勢は、ほぼ水平。

 

スネコン220S、180S スイム&解説動画

シンキングを思わせない! 水面直下での3つのアクション

アクションの基本は、タダ巻きベースでロッドティップを揺する。これによってルアーはやわらかなS字を描きつつ、不規則な動きをする。ルアーや水面下10~20cmほどを泳ぎ、ときとして水面を割って出る。アングラーがイメージするのは、人間の目からも無防備な状態と思わせる「群れから離れてボケーッと泳いでいるベイト」。今までのダイビングペンシルが魚から逃げるアクションで対象魚のスイッチを入れるものが多かったが、それとは異なるのだ。

また、ロングジャークによる誘いだしアクションも有効。このときルアーは非常にワイドなS字を描く。ロッドの位置を起点に戻したときには絶妙な「喰わせ間」で沈んでいき、ロングジャークをはじめると水面直下に浮き上がってくる。ダイビングペンシルとは真逆のアクションになっているのだ。

そして3番目のアクションはショートジャーク。これによってスプラッシュを出して逃げ回るベイトを演出することも可能。ショートジャーク単体で使うよりも、ショートジャークを時折行い、タダ巻きベースやロングジャークとコンビネーションさせて使うのが効果的だ。

アクションだけでなく、音によるアピールも効果的

スネコンは内蔵ウエイトボールが固定されておらず、ウエイトボールルームでウエイトボールが前後左右に動く。これによって波間のわずかな揺れがそのままボールへと働きかけ、ボディが徐々に傾く(ウエイトボールルームのデザインや配置、ウエイトボールのサイズや重さによって、ウエイトボールが一様に動くのではなく、若干のタイムラグを生じさせて動く)。それが単調な動きではなく、不思議、よりベイトライクな動きでアピールするのだ。
それと同時に、ウエイトボールが前後左右に動いて内壁にヒットすることにより、波音も打ち破るほどのラトルサウンドを発生するのも大きな特徴。サイレント仕様のダイビングペンシルが多い中、それとは違ってサウンドアピールが可能なのも、スネコンがタフな状況下に強く、大きな魚を引き出す要因にもなっているのだろう。

これまで、キハダ狙いやヒラマサ狙い、GTを狙う際のペンシル攻略で、ダイビングペンシル一辺倒だったアングラーも多いだろう。ただ、ペンシルプラグは、ダイビングペンシルが全てではない。なかなか反応しない状況で、ぜひスネコンを投げてみてはいかがだろうか?

製品ホームページ
ブルーブルー/スネコン220S
https://www.bluebluefishing.com/item/detail/002900/

まとめ:サーフ金太郎

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