その小型の姿からは想像しにくい
高いドラグ性能と巻き上げ性能を搭載!

大型魚にも対応するライトジギングICリール
DAIWA・ティエラ LJ IC

2023年4月、ついに今期のフィッシングショー等でお披露目された「DAIWA・ティエラ LJ IC」が発売される。IC機能を搭載したライトジギングに最適なサイズのロープロリールだが、その姿からは想像しにくいスムーズで強いドラグ、そして巻き上げパワーを備える。その性能を、解説したい。

大型魚にも対応するライトジギングICリール<br>DAIWA・ティエラ LJ IC

申し分のないパワー
そして確かなドラグ性能

実は昨年、アングラーズタイムの記者は幾度か新リール「DAIWA・ティエラ LJ IC」のテスト釣行に同行させてもらった。そこで見たものは、スムーズなドラグ、さらにパワーのあるドラグ、そして巻き上げパワーといったもの。実際、触らせてもらったが、重いジグの使用時でも高性能SALTIGA ICを思わせる巻き心地であった。

さてDAIWA・ティエラ LJ ICには、どんな性能が搭載されているのか? ひとつずつ説明していきたい。

DAIWA・ティエラ LJ IC

ロッドのしなり

横で見ていても分かる、重いジグでのジャークのしやすさ、スムーズなドラグ。上の写真は明石沖でのタチウオパターンで300gのジグを操作している1枚だが、小中孝浩テスターもその巻きの軽さ、パワーに驚いていた。また、下の写真は住澤直樹テスターがホームの鳥羽沖で実釣したときのもの。巻きの軽さ、ドラグのスムーズさを実感するとともに、リールの総合的な性能を絶賛!

「ティエラ LJ IC」でダイワが目指したもの

ダイワがこのリールを開発していくうえで目指したものは、ロープロタイプのICリールでありながら、圧倒的なドラグ性能と巻き上げというもの。最大ドラグ値は10㎏を目指し、クラス最高の強力なドラグを搭載させた。それと同時に、ドラグは滑らかに作動しなくてはならない。ダイワ独自のATDドラグ、シンクロレベルワインド、そして手巻きリールで初搭載となる「電子ドラグサウンド」を搭載することで、今まで以上のスムーズな滑り出しを実現した。

ドラグサウンドによる変化

電子ドラグサウンドは、通常のドラグ音を出すのとは全く異なる構造。通常のドラグ音は、ラインが出ていく際にドライブギア内側のラチェット構造や音出しピン構造によって、物理的に抵抗を発生させて出すもの。しかし、電子ドラグサウンドは、この機械式構造を取り除き、スプールの回転を察知して電子ドラグサウンドを出す仕組みである。これにより、今までよりも滑らかなドラグ性能を実現した。ちなみにそのドラグ音は、より聞こえやすくなっているという。実際、操作しているアングラーの近くに立っていると、こちらでは聞こえにくいのだが、操作しているアングラーは今までよりしっかりと聞こえているとのこと。またドラグ音は、3種類の電子音を選択可能だ。

抵抗が少ないティエラ LJ IC

ドラグ引き出し時の抵抗の比較。これを見ると、ティエラ LJ ICはライン放出時に抵抗が少ないのが分かる。これにより、今までよりもヒット時にスムーズにラインが放出されていることが理解できる。

巻き上げ性能を高める、次世代両軸ベイトリールテクノロジー

さらに巻き上げ性能に関しては、SALTIGA ICの開発時に磨きをかけた「HAYPERDRIVE DESIGN」を受け継ぎ採用。「HAYPERDRIVE DESIGN」は、高い初期回転性能が長く続くことを目指し、全ての基本性能の水準を高めたベイトリールにおける設計思想だ。

それは、4つのテクノロジーで構成。まず、強く滑らかな回転が持続することを追求し、耐久性に直結するギアの歯のモジュールは小さくせずに、歯合い率をアップさせた新設計のギアシステム「HYPERDRIVE DIGIGEAR」。加えてピニオンギアの両端を2つのボールベアリングで支持することで、ハンドルからの入力パワーを減らさずに、負荷が掛かった状態でも力強く、軽く、滑らかに巻き上げることを可能する「HYPER DOUBLE SUPPORT」。さらに内部構造を金属素材による高剛性、高精度でしっかりと支え、精緻な巻き心地とパワーを生むハウジング「HYPER ARMED HOUSING」(「ティエラ LJ IC」では、フレーム、ハンドル側のサイドプレート、セットプレートにアルミ合金を採用)。そして、固着しにくく作動し続けるクラッチシステム「HYPER TOUGH CLUTCH」という組み合わせだ。これらにより、重いジグの操作、大型青物との対峙で不安を払拭する高い巻上げ性能を実現しているのだ。

HAYPERDRIVE DESIGN

「HYPERDRIVE DIGIGEAR」、「HYPER DOUBLE SUPPORT」、「HYPER ARMED HOUSING」、「HYPER TOUGH CLUTCH」といった4つのテクノロジーで構成されている「HAYPERDRIVE DESIGN」。ベイトリールの巻きを強く、軽く、滑らかにするために、徹底的に研究、そして磨きをかけて作られた、ダイワ独自の設計思想だ。

ICカウンターの性能

また、これまでの操作性、パワー、ドラグ性能という要素とは異なるが、ICが搭載されていることで、より水中を把握できるようになる。「ティエラ LJ IC 」には、10cm単位の水深カウンター、水深ごとに知らせてくれるデプスアラーム、さらに巻き上げ速度の表示、落下速度の表示、船べりアラームなど搭載されている。アタリがあった場所の把握、水中の潮目の把握、アタリがあった時のジャーク速度の把握などの情報を知ることで、より次の1匹に近づけることができるだろう。

ちなみに「ティエラ LJ IC」は、200番でサイズでPE2号300m、3号200mの糸巻量。ノーマルギアとハイギアが用意されている。ハンドルは、様々なジギングシーンで使いやすい75、85㎜に調整が可能なAL製クランクハンドルを採用。湾内のライトジギングだけでなく、青物狙いのジギングにも、そのパワーとドラグ値で余裕で対応する。コンパクトなボディサイズながら、初心者から上級者まで、満足できる性能だ。

ティエラ LJ IC

ジグのある位置、水中の様子を把握することもできるICカウンター。そして巻き上げ時に力を入れやすいAL製クランクハンドル。これらも釣果をより得るためには、必要な性能。

ティエラ LJ ICのICカウンター

ICカウンターがあることで、様々な情報を入手でき、それが次の一手に繋がる。 

ティエラ LJ ICの仕様

ティエラ LJ ICで釣った青物

ティエラ LJ ICで釣ったタイ

近海のライトジギングから、沖の青物、思いがけない大型魚にも対応するギアパワーとドラグMAX10㎏。進化した小型ライトジギングリールが、アングラーを優位に立たせてくれる。

メーカー動画「23TIERRA LJ IC DEBUT」

メーカー動画「TIERRA LJ IC インプレッション」

TIERRA LJ IC

まとめ:アングラーズタイム編集部
協力:ダイワ(グローブライド)

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